「ダイナミックレンジ」とは、スピーカーが再生する最も静かな静音と最大音量の差を表します。エンジニア達が「明瞭さ」、「ニュアンス」または「奥行き」について議論するとき、ダイナミックレンジをより重要視をします。ダイナミックレンジが大きいモニターは細部が聞き取りやすくなるためミックスを効率化し、また、非常にナチュラルな音質で長時間に渡るリスニングを可能とします。 高ダイナミックレンジに加えて、歪みの少ないスピーカーはサウンドをより細かにかつ明瞭に表現します。 LP-6の歪率は、最も近い競合製品の歪みよりも6 dB低く、システムTHD(全高調波歪み)は1700 Hzで3%以下となっています。
LP-6は、そのダイナミックレンジと明瞭さにおいて多くのレビューで称賛されています。
Kali Audioでは、スタジオモニターの最大リスニング距離をモニター素材が85 dBで連続再生できる最大距離と定義し、再生元のピークを考慮して20 dBのダイナミックヘッドルームを設けています。 82 dB~85 dBは、一般に認められている限界値で、長時間の視聴は聴覚に悪影響を与える可能性があります。 20 dBのヘッドルームは、ラウドスピーカーが歪むことなく、再生元の音源が安定して再生される余裕を保証します。 LP-6の最大リスニング距離は2.2メートルとなっています。
多くのスピーカーメーカーは、サイズの違うスピーカーをラインナップしており、そのサウンドには大きな違いが見られます。下の図は、競合他社製品の3つの異なるサイズのスピーカーに対する周波数レスポンスです。 8インチスピーカーの方が低音のレスポンスが優れているのですが、中域のレスポンスはほぼ同じで、小型スピーカーの方が700 Hz〜1.2 kHzに突出した部分が見られます。小型のスピーカーの方がミッドが前に出やすく、大型のスピーカーでは比較的太く聞こえます。
一般的なサウンドの傾向として、小型スピーカーでは中域が重くなり、大型スピーカーでは低域が重くなります。小型スピーカーの方がサウンドが甘くレスポンスが早いという話をあなたが聞いた事がもしあるなら、それはこの傾向とおそらく関連性があるでしょう。 KALIでは通常起こりうるこの傾向を改善し、サイズの違う2台をより似た音質にそして正確に設計しました。ウーハーのサイズを大きくしたりすることで低域のレスポンスを変えるのではなく、同じ音質に聞こえるように設計したのです。