SPECS

マスタリーブリッジの仕様

熟練の職人が設計し、様々な特許を取得したマスタリーブリッジは、ミネソタ州ミネアポリスにて最高級の素材を使用して製造されています。
最良のパフォーマンスを発揮するために、出荷前に全ブリッジの検査・テストを実施しています。
また、サビを防ぐために、ブリッジの全パーツに最高品質・非腐食性の素材を用いて機械加工しています。
各パーツの詳細については以下をご参照ください。

 

マスタリーブリッジは、従来のブリッジにみられない2つのパーツからなる独特のサドルを備えています(特許取得済み)。
1~6弦の52ミリの幅に、6つではなく4つのオクターブネジを使用しています。これにより、フロント側でネジの先端と、リア側でサドル下のプレートと弦が干渉する恐れがなくなりました。
また、各オクターブネジとサドルの接続部に可動パーツを使用しています。サドルは2つですが、各ネジが独立して可動するので正確なオクターブチューニングが可能です。
各弦の溝が深く切られているため、演奏中に弦が落ちてしまう心配はありません。また、弦振動に干渉しないように溝の両側が扇状に開いています。
従来のブリッジでは各サドルに約8キロのテンションがかかりますが、マスタリーブリッジは各サドルに約23キロ以上のテンションがかかる構造になっています。テンションの増加によって弦からボディへダイレクトに振動が伝わるため、生音でもアンプに繋いだ状態でも顕著な音の変化を感じられます。
Fender Bass VIタイプのようなヘビーゲージの弦にも対応しており、レフティ―モデルのギターにもそのまま使えます。

マスタリーブリッジのサドル部分は、指板のR(ラジアス)に合わせてカーブした構造になっています。7.25″よりも大きなカーブであれば、それに合わせて簡単に調節できます。
ギターメーカーはCNCを用いて正しく仕様に沿ったRになるよう製造しますが、演奏に大きく影響するのは、指板ではなく各フレット頂点のカーブです。これは演奏中の摩耗によって少しずつ不均等になっていくものです。気候の変化でネック材や指板の形状が変わるにつれて、フレットが変形することもあります。これもカーブの不均等に影響を与えます。
また、使用弦のゲージによっても弦部分のRは異なります。これに合わせてサドルのカーブも調節したほうが良いでしょう。パワフルなプレイをするために低音弦の位置を高めにセットしたいプレイヤーもいるでしょう。
各弦の弦高調整も簡単なため、このようなプレイヤーにもお薦めです。各弦に対応したサドルが付いている従来の構造と比べて、サドルに起因するビビりや共振などのノイズも激減します。セッティング時の微調整や長期的な使用のことを考えると、このような調節ができる構造が重要なのです。

サドルの特徴のひとつに、両サドルに搭載したスイベル(可動パーツ)があります。サドルとオクターブネジの接続部にスイベルを使用したことで、サドルは2つであるものの、4本のネジがそれぞれ独立して動く構造になっています。
また、六角レンチで調節できるオクターブネジは、ネジ山がセルフロック構造になっています。オクターブネジが4本なのは、演奏中にネジやサドル下のプレートと弦が接触してしまうのを防ぐ意図によるものです。
また、この構造により弦のテンションがかかった状態でもオクターブ調節が簡単にできるようになりました。

メッキを施していないブラスやスチール、ステンレス製のサドルはアーミングによって徐々に溝が削れていき、音詰まりや弦が切れる原因になってしまう恐れがあります。ブラスは特に脆い素材のため、数時間もアームを使っているうちに摩耗し始めてしまいます。サドルの溝が広いほど、摩耗に起因する問題も多くなります。
メッキ加工されていないサドルと弦がアーミングによって擦れることで熱が生じ、弦に含まれる金属が熱膨張することでチューニングがずれる場合もあります。
マスタリーブリッジのサドルには、ソフトで温かみのある音色のブラスを使用していますが、その上に他社ではみられない硬質クロムメッキ加工を施しています。
硬質クロムメッキは通常、ピストンリングや銃器、航空機の降着装置、ベアリング等で摩擦熱や摩耗を抑えるために使われるものです。摩擦熱を抑えることで、熱に起因するチューニングのずれを低減できます。無加工や装飾目的のクロムメッキよりもコストはかかりますが、この硬質クロムメッキを使用したことで、チューニングやアーミング時の摩擦が減少し、滑らかな動作を実現しました。
長期間にわたって安定感のある正確なパフォーマンスを発揮します。これはどのパーツブランドにも前例がない仕様です。

従来のオフセットモデル用ブリッジはフローティング構造になっており、ブリッジが常にボディに接しているのは2本の高さ調節用イモネジの先端部分のみです。
一方、マスタリーブリッジはボディ側のブリッジポストにぴったりフィットするため、ブリッジ、ブリッジポスト、ボディの3つが密接に連動し合います。フェンダータイプであればヴィンテージにも現行モデルにも対応しています。これにより、演奏中や弦交換時にブリッジの位置がずれてしまう心配もなくなりました。
この特徴とユニークなサドル構造の組み合わせによって、弦からボディへの振動伝達にめざましい効果を発揮し、生音でも素晴らしい共鳴を得ることができます。
ブリッジポストの取り付け位置はギターによって僅かに異なるため、六角穴付きボルトでポールの位置を微調節できるようになっています。
ボルトには奥へ続く穴が空いており、六角レンチを挿し込むことでブリッジの高さ調節用ネジも動かすことができます。
他のパーツと同様、ネジやポストにもステンレス素材を使用しているため、腐食することはありません。

特許取得済みのブリッジプレートは、非鉄金属である304ステンレス鋼の塊からCNCを用いたウォータージェット加工によって削り出しています。その後、タンブル加工を施してバリや鋭利な箇所を取り除きます。そして、サンダーを用いて手作業でプレートの角にバフ掛けを施します。正確な形状になるよう折り曲げた後に、ロゴと識別番号をレーザー刻印します。
特許取得済みのプレートとサドルの設計により、オフセットギターやビグスビー付きのギターで起こりがちな弦とプレート(もしくはオクターブネジ)の接触を防ぐことができるのです。
M1 マスタリーブリッジは、現行~ヴィンテージまでのあらゆるフェンダーUSA製ギターに取り付けることが出来ます。
M2 マスタリーブリッジはM1とほぼ同じ形状ですが、主に日本製ギターへの取り付けを想定して、取付用ポストが少し太いサイズになっています。M1の取付用ポストは、内径0.310インチのUSAサイズにフィットする大きさです。M2の取付用ポストは、内径0.315インチの日本製サイズにフィットする大きさです。

ブリッジプレートは、非鉄金属である304ステンレス鋼の塊からCNCウォータージェットによって削り出し、正確な形状になるように機械加工を施しています。ピックアップ用の穴は、最初に小さめに開けた上でCNCを用いて正確な形に揃えていきます。これにより、背面に余計な突起が生じることなく、真っすぐで平坦な形にできるのです。
その後、手作業によるサンディングとタンブル加工を施して、バリや鋭利な角を削り取ります。最後に、CNCを用いて当社のロゴを刻印します。表面にはバフ掛けを施し、鏡面仕上げにしています。プレートはヴィンテージとも現行品とも相性のよい見栄えに仕上げており、形状はヴィンテージモデルを踏襲した4つ穴形式のテレキャスターへの取付を想定しています。
また、M4.1 マスタリーブリッジは、ビグスビーB5用に設計された モデルです。従来のヴィンテージ・テレキャスターの形状を踏襲しつつも、プレートのリア側に切れ込みを入れました。
もちろん、硬質クロムメッキを施したブラス製サドルもご用意しています。
なお、現在はアメリカンスタンダード等のモデルにマッチしたブリッジプレートをご用意しておりません。

テレキャスター用サドルも基本的にオフセット用と同じ仕様ですが、仕上げ方法に2種類のオプションがあります。
M3は電気メッキ仕上げのブラス製サドルとスイベル(可動パーツ)、M4は硬質クロムメッキ仕上げのブラス製サドルとステンレス製スイベルを装備しています。

Rickenbacker®用M5マスタリーブリッジのマウント用ネジには、316ステンレス鋼を使用しています。
ボディ側プレート両端のイモネジで固定することで、ブリッジプレートをボディ側プレートにしっかりと固定できます。演奏中にマウント用ネジが緩む心配がなく、また弦交換時にブリッジが動いてしまうこともありません。
サドルは他のブリッジと同じくブラス製で、当社独自の硬質クロムメッキ加工を施しています。
ブリッジ側のプレートとボディ側のプレートは、オフセット用ブリッジと同様、平坦になるよう手作業でサンディングを施しています。別売のブリッジ用カバーも、プレート同様に手作業で仕上げを施しており、ブリッジ本体と見栄え上の相性も抜群です。
.050インチの六角レンチで、サドルの高さ調整ネジとボディ側プレート両端の固定用イモネジの両方を調節できます。同梱の3/32インチの六角レンチで、マウント用ネジとオクターブネジの両方を調節できます。
ボディ側プレートはヴィンテージのデザインを踏襲しており、ギター本体に加工を施す必要はありません。
他のブリッジと同様、全てのネジとバネにはステンレス鋼を使用しており、腐食する恐れがありません。

支点プレート
弊社独自の支点プレートは引っかかりのないようスムーズに加工されており、オフセットスタイルのトレモロで最も重要な接点であるストリングプレート全体にかけて、スムーズな角の処理を行っています。
ストリングプレート、支点プレートは弊社の工房でプレスブレーキ成形し、新しく製作されるボディのトレモロキャビティ内でのクリアランスを確保する為に、ストリングプレートのスプリング付近の角を若干小さく成形しています。プレスブレーキ成型後、弦と支点プレートの両方でエッジが均一になるよう機械加工し、最高の性能を発揮するようにします。
支点プレートは3本の頭部がフラットな皿ネジで固定されており、1~6弦がネジの頭部に干渉することがありません。
プレートの歪み防止と皿ネジの頭がボディプレートから出ないよう、当社製ボディプレートは厚く加工されています。
ボディプレートとストリングプレートの角は、手作業で丸くなるように仕上げられます。製品名に(P)と表記された鏡面加工のバージョンは、手作業でサンディングとポリッシュを施した高光沢仕上げです。

ストリングプレートの開口部
ボディプレート上のストリングプレートを表に出す開口部を大きくとることで、アームアップした際に弦のボールエンドがボディプレートに干渉しないようになっており、より大きな幅でアームアップできます。
また幅も広く開口されており、ストリングプレートが開口部の端に干渉しないように設計されています。
弦を貼る際にストリングプレートが左右に寄ってしまった場合は、中央に寄せて一度テンションが加われば動かなくなります。

バルブスプリング
当社製のバルブスプリングは高炭素スチールで作られており、ストレスとならし期間を軽減させるよう、前もってセッティングされています。高炭素スチールはステンレスより固く、強い力が加わっても元の形に戻ろうとします。スプリングシートはブラス製です。
ボディプレートの中心にあるプラスネジを回す事で、スプリングのテンションを調整し、アームの固さを調整することが出来ます。時計回りに回す事でより固くなり、反時計回りに回す事で緩められます。

OMV オフセットタイプ用マスタリーブリッジ
OMVモデルはギター本体の加工を必要とせず、新品、ヴィンテージを含めスタンダードな6点止めのビブラートのネジ穴をそのまま使用できます。(OMV, OMVL, OMV-P, OMVL-P)

MVモデルは当社オリジナルシェイプのボディプレートを採用しており、新しく製作するギター用に作られています。
スタンダードな規格のオフセットモデルにそのまま取り付ける事は出来ません。